東京での仕事を全て終えて、品川駅でお土産を買おうとパウンドケーキを見ていたら、
「オレンジのケーキが人気ですよ」と店員のお姉さんが微笑みかけてきた。
その笑顔が自然な思いやりに溢れていて気持ちが良くて、思わずこちらの表情も緩む。
すると「食べてみられますか?」と奥からラップにくるんだ試食用のケーキを出してきてくれた。
その行動を支える意図の透明なこと。清々しいこと。
手にケーキを乗せてもらって、それを食べながらうんうんと適当な返事していたら、
「今でしたら、なんたら…(忘れた)ティーと一緒に食べて頂いたりしたら良いかと思います。」って。
正直オレンジのケーキの味はあまり好みじゃなかったけど、もうそんなことはどうでもええわ!
俺はお姉さんの勧めるものを、お姉さんの仕事の尊さを称えるために買うよ!
俺はお姉さんの在り方の偉大さをこのパウンドケーキとともに食うよ!
という熱い気持ちになって今、特に好きでもないオレンジのパウンドケーキを持って大阪に帰っている…。
人の「偉大さ」とは何なんだろう…とか考えながら帰っている。
どうやらそれは年齢や職種や収入には全く関係が無いらしく、
ほどけた心から自然に溢れてくるその人の存在のエッセンスのようなもので。
それに触れてしまうともう僕らは抵抗のしようがない。
ただ祝福するだけの存在となる。
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