新型コロナウィルスの影響による緊急事態宣言が発動されて、緊迫感が高まるのかと思ったけど僕の周りの人たちの空気感はむしろ逆で、
普段のやるべきことから開放されて、まるで日本人として初めてのバカンスを体験しているかのような、
「何しよ?」ってちょっと浮足立ちながらふわふわした期待感の中にいるような、そんな特別な時間を楽しんでいるように見えます。
幼稚園から就職までずーっと地続きで来て、そしてこれからも老後までずっと続くと思われた硬い硬い岩盤のような前提が壊れだして、
そのパラダイムの裂け目に立つことで初めて「ところで本当のところ自分はいったい何をしたいのだろう?」という問いが深く魂の奥底まで浸透するのですね。
長い夢から覚めたような感覚。
宮台真司が昔言った「終わらない日常」というものが、どれだけ僕らに重くのしかかっていたのか。どれほど自分を制限していたのか。やっと体感できている気がします。
ずっとかかっていた魔法が解けていくような、軽い心と自由さ。
このコロナの騒動によって失ったものも多いけれど、コロナ以前に戻りたいとは思わない自分がいます。
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