みなさんこんにちは。
今日は、私の本職であるカウンセリングの経験から、天職や天命についてお話ししたいと思います。
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うつ的な症状やモチベーションの低下で悩む人達をカウンセリングしていると、ある一定数の方は、通常のメンタルヘルスの分野よりもずっと深い次元に原因があることに気付きます。
自分の頭の考えとしては進むべき方向も目標も定めているのに、自分のもっと奥深く、いわば魂とでも言っていいような奥底が、
「そっちじゃない。そっちじゃない」と疼き(うずき) それでも意識では今の仕事に目標を定めているし、
責任も感じるからなんとかして前へ進もうとします。
でもどうしてもエネルギーが出ない。
自我の頑張りで無理やり進んでも、しばらくするとまた揺り戻されるように、ヤル気がなくなったり身体が動かなくなる。
こういった症状は心療内科に行くと、うつ病と診断されますし、実際にうつ症状なのですが、
しかし、そういった訴えで来られる方のうちの2割程度は、魂による強烈な人生の修正作用として、この症状が出ているのです。
深い霊性を備えた心理療法家であるゲイ・ヘンドリックスは言っています。
ペルソナ(社会的な仮面)の上に築いた人生は、魂によって破壊されることになる。
実際に魂の疼きのような問題にさらされている方に多いのは、緻密に人生設計を立ててコツコツとキャリアを積み上げ、収入や社会的地位を得たにも関わらず、 自分の奥底がそれを捨てたい、壊したいと感じているということです。
しかし、それではあまりに不安で突飛なので、これまで通りの人生にしがみつこうとします。
そうすると、魂は病気を創りだしてでも、その人が行くべき方向に進ませようとします。
今までのキャリアを捨てろと迫ります。
天職とは英語でcallingと書きますが、それはまさに呼び出しのようなもので、頭でしっかりと作り込んだ人生があることもお構いなしに、力強く呼び出しが起こります。
その呼び出しを無視し続けると、魂からの呼び出しは時に激しく痛みの伴うものとなるようです。
ただ、こういった魂からのcalling、つまり「天職」や「天命」が誰にでもはっきりとあるのかと言えば、そうとは限りません。
カウンセリングを通じて1000人以上の人生の物語を紐解いてきて思うのは、天命を持っていることで激しい痛みを伴った呼び出しに合う人もいれば、 天命を求めて自分探しのモラトリアムに長年ハマりながらも、いっこうに呼び出しのかからない人もいらっしゃいます。
それはどうやら最初から持って生まれたもののようで、はっきりとした天命の無い人は無い人で、人生にある程度の自由度があるようです。
ですから、世の中に流布しているメッセージとして、
「天命や天職なんて夢みたいなこと言わずに、今ある仕事を一生懸命やりなさい!」
というのはある人にとっては正しいのです。
また、逆に「いくら頑張ったとしても、いくら苦労を重ねたとしても、魂の声を無視していたのであれば、十分に生きたとは言えない。」
というのも、ある人にとっては必要なメッセージなのです。
あなたはどちらでしょうか?
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