月別アーカイブ: 2016年7月

ここではない何処かへ行くためのツール

最近の執筆活動の中で随分助けられていて、無くてはならない存在になりつつあるのがこの本。

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天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

モーツァルト、フロイト、カフカ、トーマス・マン、ピカソ、サルトル、アシモフ、ナボコフ、イエーツ、フェリーニ、マルクス、サティ、などなど。

歴史に残る小説家や画家、作曲家、映画監督など、161人の創作のための習慣ばかりをピックアップした本。

1人につき2、3ページで紹介されている。

読んでみると分かるけど、朝型の人もいれば夜型の人もいる。

立って書く人も入れば、完全にベッドに横になって器用に書いていた人(カポーティ)もいる。

散歩を習慣にする人が多いが、酒や煙草で健康を蝕みながら書いていた人(J・P・サルトルなど)もいる。

***

最近なぜか朝型人間になっている私は、目が覚めると朝日の入る部屋で机に向かい、バロックミュージックを流して、まずはこの本を手に取るようにしている。(文章にすると、なんだかとてつもなくカッコ付けてる感があるが…(笑))

ペラペラとページをめくりながら何人かの創作習慣を読んでいるうちに、自然に文章を書く気分になってくる。

偉人達の創作現場で繰り広げられたであろう、決して派手ではない日々の時間に想像力を広げていると、自分の日々のルーティンと向き合うことがそれほど嫌ではなくなってくる。

そうやって本を読んだ後に入っていく集中モードがある種独特で、日本的な集合意識からするりと抜け出したような軽さがあって、とても気に入っている。

意識が自由で、言葉が流れやすくなるのだ。

だから、常にデスクの上にこの本を置いて、疲れたらパラパラと読むようにしている。

こうやって自分の状態管理をしているわけだ。

このようにある特定の意識状態にチューニングして、いつでもその想念世界を呼び出すせるようにするには、

いくつかの要素を固定することがポイントになる。

まず1つは場所。

どこで仕事をするかによって、そこで受ける氣の質が固定される。

方角、窓や太陽との位置関係。それらによって微妙に感覚が変わる。

試しにいろんな場所で仕事をしてみると、この仕事はこの場所が合う、というような特徴が分かってくるものだ。

そして固定するべきもう1つの要素が時刻。

午前中には午前中、夜には夜にうってつけの仕事がある。

そして同じ午前中でも細かく感じてみると、微妙に違う。

例えば私にとって掃除は、朝の氣の中でやると宇宙と調和したような正解感があるが、それは早朝ではない。

9時~12時くらいがぴったり来る。

それ以上早い時間は身体を動かすよりも、意識を静かに内向させるような静謐な空気感がある。それは創作のためのものだ。

外側の世界がその時に発している氣の質と、自分の仕事を調和させると、かなり深い(こういう言い方が許されるならば「スピリチュアルな」)充足が得られる。

仕事をすることで体力は消耗するのだが、気持ちは充足する。

そしてもう1つ使えるツールが音楽。

その時に必要な想念世界に意識をチューニングするのに、音楽はお手軽かつパワフルなツールだ。

アーティストによって召喚できる世界の波長が違うので、自分に今必要な波長を持ったアーティストを選んで意識を調整することができる。

更にもう1つが、先に上げたように「本」だ。

『天才たちの日課』を読んで海外の偉人の習慣に触れることで、日本の集合意識から抜けだして、偉人達の創作の世界に意識を結んだように、

本から得られる世界観と氣を借りることができる。

そうすると、独特のリズムを持った言葉が流れてくるし、書くことを通じてその世界の氣質を文章に反映させて、それを読者に届けることができる。

妙なこと言っているように聞こえるかもしれないが、そのような人生の作り方もあるのだ。

場所、時刻、音楽、本、などを使って氣と想念世界をコラージュのように織りなすことで、独自の意識場を作り、その中で仕事をする。

そうすると、その場の感覚がやがて形になって現実生活に立ち現れる。

大切なのはある独特なフィーリングを長期的に保ち続けるための方法とツールを持つこと。

ここではないどこかへと行くためのツールだ。

あなたはどうだろうか。

あなたが内的に静かに研ぎ澄まされて充足するような、特別なフィーリングに入っていくには、

どこで、どんな時間に、どのような音楽が合っていて、そしてどのような本がその世界に招待してくれているのだろうか。

先人達の偉大な作品が、様々な想念世界への門を開いていてくれる。

そしてあなたが望めば、その世界に行ってそこの氣を受けて仕事をすることができる。

天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

この本は本当に清々しいほどにクリエイティブな氣を発する本なので、文章を書く人やなにかしらの創作の習慣を作りたいと思う人にはお勧めします。

3つアップしました

ボツにしていた日記を3つアップしました。

東京滞在の際の日記です。

マクド的優しさ

 

マクド的異文化交流

代々木のマクドであった話ばかりですが、マクド三部作とかにならないことを祈ります(笑)

移動するといろんな出来事に遭遇して面白いですよね。

そして

みんな秘境を目指している

あなたにとっての開拓して行きたい秘境とはどこだろう?

というお話です。

 

SPANOVA 〜電子的で有機的な音楽

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学生の頃から、かれこれ20年近く活動を追いかけているミュージシャン、SPANOVA。

2人兄弟で作る音の広がりが好きで、(今は知らないけど、昔は?)神奈川の田舎の普通の平屋をスタジオにして、そこのお風呂やリビングでレコーディングしたり(いわゆる宅録)

その日常的な音の広がりと脱力するような浮遊感のあるコード進行が好きで、

そして、その単なる平屋を『Daily Planet Studio』と名付ける、その言語センスまでも好きで、気付けばかれこれ20年。

寡作な彼らだが丁寧に創作を続けている、その真摯な姿勢まで、大好きだ。

そんなSPANOVAから、年に一度くらいしか届ないメールマガジンが来た。なんと2日連続で来た!(僕のメルマガの発行頻度はSPANOVAには勝ちたいと常々思っている)

久しぶりにニューアルバムをリリースするのだとか。

調べてみると5年ぶりだ。

そして、普通のCDではなく、Bandcampというサイトでダウンロード販売? 800円?

↓ ここで試聴できます。

https://spanova1.bandcamp.com/album/se-da-soda-3

って思ったら、試聴どころか全曲フルで聴けるやん…?

しかも一曲目再生したら、自動的に最後の曲まで連続再生されるんだけど…?

全曲フルで聴いてみて気に入ったら買ってね。800円です。ってことか…。

商売っ気無さ過ぎるやろ!(笑)

ということで、そんな愛すべき彼らです。

良かったら是非聴いてみてくださいね。

https://spanova1.bandcamp.com/album/se-da-soda-3

空間を喚起する力が強い音で、ボケーっと身を任せて想像力を広げていると至福です。

※追記 どうやら一定期間過ぎると聴けなくなるようです。なるほど…、買うか。

民泊が可能にする世界

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airbnbで日本地図とともに宿泊先を見ていると、民泊ってほんと面白い。

https://www.airbnb.jp/

僕は観光地のように、「どう見せるか?(魅せるか?)」みたいな自意識のある風景にはあまり興味が無くて、

むしろただ生活している人たちの日々の営みにどうしても出て来る、人間の無意識のような景色に触れてみたいと思っている。

だからホテルの無い場所、つまり普通であれば素通りする他なかった場所に宿泊できるようになることは、本当にワクワクする。

僕が触れてみたかった生活の無意識に触れられるのではないか?

土地との新しい関わり方が可能になるのではないか?

そう思う。

宿泊先を見ていると、おもてなし精神に溢れた家族が普通の一軒家の一室を貸し出していたりする。

子供が独立して子供部屋が空いてるし、私達も刺激が無くなって淋しいから旅行者でも受け入れてみようかしら…。そんな家族の声が聞こえてきそうだ。

それはつまり、その家に普通に暮らしているホストとの交流なんかも期待できるということ。

その土地に根ざして生きた人たちの感性や人生にも触れられるかもしれない。

これは新しい形で人と人が出会う可能性が出てきたということだ。

そして、それは僕が「旅」というものに求めるもののエッセンスそのものである。

面白い時代が来た。

例えば僕の仕事の場合、地方でのカウンセリングのための拠点や、執筆のためのお気に入りの場所などを見つけて、定期的にそこを訪れて親睦を深めていくと、その土地土地にちょっとした家族のようなつながりが出来ていくかもしれない。

逆に家を持つ側はどうだろうか?

田舎に家を建てる時、あらかじめゲスト用に部屋を作っておくと、そこをアメリカ人や中国人や韓国人や日本人が訪れ、少しの会話と文化的な刺激を残していくだろう。

それは家の中に世界とつながるメディアを持つということ。

部屋がメディアになり多様な文化に触れることができる。

それは教育的にも面白い刺激となり、子どもたちはそれを通じて新しい感性を育てるだろう。

あるいは、そんな旅行者達の中に家族のように大切に思える人が出て来るかもしれない。

なんという広がり。

自由さ。

こういった人間の流動性は「家族」というものに対する感性を変容させていくだろうし、日本人が長年縛られてきた「イエ」という呪縛をゆっくりと解体していくかもしれない。

つながりたかったけどつながりようのなかった人間のある側面を、テクノロジーが簡単につなごうとしている。

いやはや面白い。

僕らの心はますます自由になっていく。